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着床前診断による産み分けは日本でできる?海外の事情とともに解説

体外で人工受精させた受精卵の遺伝子を調べて、染色体異常の可能性が低い胚を選び子宮に移植を行う医療行為の着床前診断。この行為による男女の産み分けはできないかと気になる方は多いでしょう。

では、実際に着床前診断による産み分けは可能なのでしょうか。

この記事では、着床前診断による産み分けは可能かその他の産み分け方法も踏まえて紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

着床前診断(PGD)とは何のこと?

着床前診断は、PGNとも呼ばれている医療行為です。受精卵の時点で、遺伝子や染色体に異常があるかどうかを調べられます。異常がなく、着床しやすい受精卵を選べることでも知られており、日本でも条件をクリアすれば受けられます。

種類としては、PGT-A・PGT-SR・PGT-Mの3種類があります。それぞれの診断の特徴は以下の通りです。

PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)胚の染色体の数に異常がないか検査
PGT-SR(着床前胚染色体構造異常検査)特定の単⼀遺伝⼦に異常がないか調査
PGT-M(着床前胚単一遺伝子欠損検査)胚の細胞からDNA配列に異常がないか調査

いずれの診断でも生まれる子供の健康に関するリスクを低減させるのが目的です。

また、それぞれの診断に条件があり、条件をクリアしている夫婦やカップルのみが診断対象となります。誰でも希望すれば受けられるわけではありません。

日本では産み分けを目的として着床前診断は受けられない

日本において、着床前診断は産み分けを目的として実施できません。

日本産婦人科学会による厳しい審査があり「流産を繰り返す」「夫婦どちらかの染色体に異常がある」など、特定の条件が揃うと着床前診断を受けられます。

管理が厳しい要因は、着床前診断が望んだ性別の産み分けや、優勢遺伝子にこだわる思想につながると考えられているからです。

日本産婦人科学会が定める、着床前診断の対象者は以下の通り。

  • 重篤な遺伝性疾患児を出産する可能性のある遺伝子変異や染色体異常を保因しているケース
  • 均衡型染色体の構造異常に起因すると予想される2回以上の習慣流産のケース

着床前診断を受けられる可能性はあるものの、産み分けの用途としては活用できないと把握しておきましょう。

海外における着床前診断の男女産み分け事情・費用は?

ここからは、海外における着床前診断の産み分け事情を紹介します。

地域アメリカヨーロッパアジア
規制法の規制が無く個人で
自由に受けられる
カトリック主体の国では禁止

イギリスとフランスでは
遺伝性疾患や
染色体異常の
回避目的の場合に
認められる

自由に受けられる
タイ カンボジアなど

規制あり
日本
中国など

費用600万円以上自由診療で比較的高額50〜100万円

ヨーロッパ諸国では、日本と同様に規制があり、条件をクリアしなければ利用できません。また、アジアの中では中国でも規制が設けられています。

費用に関しても高額で、日本では50〜100万円程度必要になると考えておきましょう。ヨーロッパ諸国でも、着床前診断は自由診療扱いになることが多く、基本的に高額です。

一方でアメリカは、着床前診断に関する規制は特にありません。個人の自由で受けられます。アメリカの地域では着床前診断やスクリーニング、産み分けの全てを自由に利用可能です。

着床前診断を受ける方法2選

ここからは、着床前診断を受ける2つの方法を紹介します。

日本で着床前診断を受けたいと考えている方や、着床前診断の条件に該当せず悩んでいる方などは、参考にしてみてください。

日本では体外受精が必要になる

日本で着床前診断を受けられるのは、特定の条件を満たした夫婦のみです。

  • 直近の胚移植が2回失敗した場合
  • 染色体異常で2回以上の流産歴がある場合
  • 医学的に重篤な遺伝子疾患のリスクが高い場合

上記の条件に該当している場合、日本では着床前診断を利用することが認められます。

そして日本の着床前診断は、受精卵を用いた診断を行うため、体外受精が必要です。

また、日本産婦人科学会により着床前診断は「婚姻していること」も条件とされており、婚姻前のカップルは着床前診断を受けられません。

着床前診断の利用を検討している場合は、注意してください。

着床前診断が認められた国で受ける

日本で設けられている着床前診断の条件をクリアできない場合は、着床前診断が認められている国で受けるという手段もあります。

特にアメリカは、渡航しやすい上に着床前診断が個人の自由で受けられる国であるため、着床前診断を受けたい夫婦の選択肢になるでしょう。

アメリカには家庭内の性別が偏らないようにする「ファミリーバランシング」という考えがあり、着床前診断をポジティブな思想で利用しています。産み分けを目的とした着床前診断も認められているため、男女の性別にもこだわれます。

一方、渡米もしくは他の着床前診断が認められている国への渡航には、飛行機代や現地レートの診察料が必要になります。高額になることも多く、金銭面に余裕がない限り気軽に利用できないでしょう。

さらに、着床前診断は精度100%の医療行為ではありません。高額の費用をかけて行っても産み分けに失敗することもあります。

リスクと費用面を十分に考えたうえで判断しましょう。

着床前診断以外の男女産み分け方法

ここからは、着床前診断を受けずに男女の産み分けを試みる方法を紹介します。着床前診断の方法で男女の産み分けを行いたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

  1. 産み分けゼリー
  2. シェトルズ法
  3. 産み分けカレンダー

気になる方法があれば、ぜひ医療機関に相談して利用してみましょう。

産み分けゼリー

産み分けゼリーは、膣内に特別なゼリーを注入し、環境を望んでいる性別の精子を受け入れやすい状態に近付けるアイテムです。

女の子になるX精子はアルカリ性に弱く、男の子になるY精子は酸性に弱いため、膣内のPHをゼリーで調整し、希望の性別を受精する確率を高めます。

男女の性別ごとに使用するゼリーの種類が異なるため、希望する性別に合わせてゼリーを購入しましょう。

産み分けゼリーを購入する際は、容器が衛生的で使いやすいか、効果的な成分が配合されているか、体に配慮した処方になっているかなどのポイントに注目してください。

また、メーカーの公式サイトやクリニックなど、信頼できる販売先で購入しましょう。

シェトルズ法

シェトルズ法は、性交の仕方で産み分けを行うアメリカの医師によって提唱された方法です。男女別で方法が異なるので、それぞれの方法をチェックしていきましょう。

まず女の子を妊娠したい場合の方法から紹介します。

  1. 男性は性交予定日の2日前までに最低2回射精し、精液中のY精子を減らしておく
  2. 女性は排卵検査薬の使用や基礎体温のチェック、エコー検査で排卵日を特定する
  3. 子宮頸管粘液が少なく、膣内が酸性の時期である排卵日2日前に性交する
  4. 膣内の酸性度を高く保つために、オーガズムを感じないようにする
  5. 酸性の膣内で精子を滞在させ、X精子が生き残れるように挿入の浅い体位を採用する

続いては、男の子を妊娠したい場合の方法を紹介します。

  1. 男性は性交予定日の最低5日前まで禁欲し、精液中のY精子を増やしておく
  2. 女性は排卵検査薬の使用や基礎体温のチェック、エコー検査で排卵日を特定する
  3. 膣内で分泌される頸管粘液がアルカリ性になる排卵日当日に性交する
  4. 寿命が短いY精子が卵子に短い距離で到達できるように深い挿入を意識する

どちらの方法も成功率は100%ではありませんが、確率を高められます。

産み分けカレンダー

産み分けカレンダーは、産み分け占いとも呼ばれている方法です。医学的根拠はないため、参考程度に実施してみてください。

なお、大きく「中国式産み分けカレンダー」と「ブラジル式産み分けカレンダー」の2種類があります。

どちらも年齢や受胎月を基準として自動計算できますので、確認してみてください。

着床前診断でなく日本でも安全に取り組める産み分け方法を利用しよう

「望んだ性別の子供を授かりたい」という希望は、妊娠を考える際に誰もが持つもの。自分で調べたりクリニックを受診したりして、着床前診断を知った人も多いでしょう。

しかし、着床前診断を受けるための条件は厳しく、誰もが希望すれば気軽に受けられるものではありません。

そこで産み分け方法として、産み分けゼリーの使用がおすすめです。

産み分けゼリーは、2,000円以下で手軽に始められます。安全な成分で構成されていますので、心配もいりません。

産み分けに大きく影響する精子や卵子の状態を考えながら、補助用品として産み分けゼリーを活用してみてください。

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